Laravelとは?初心者向けに分かりやすく解説します
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Laravel について、初心者向けに分かりやすく解説をしていきます。
Laravel とは?
Laravel はオープンソースの PHP フレームワークです。
Laravel の歴史
Laravel は、2011 年に初めてリリースされた、PHP というプログラミング言語のフレームワークです。
そこから 13 年が経過し、その他の類似した人気フレームワークと比較しても筆頭の人気を誇るようになりました。
PHP のフレームワークでの比較
- Laravel
- Yii
- CakePHP
- Symfony
- Codelgniter
世界
Google トレンド「世界、Laravel, Yii, CakePHP, Symfony, CodeIgniter」
日本
Google トレンド「日本、Laravel, Yii, CakePHP, Symfony, CodeIgniter」
そ の他言語のフレームワークと比較
- Laravel(PHP)
- Express.js(Node.js)
- Django(Python)
- Ruby on Rails(Ruby)
- Spring Framework(Java)
世界
※ 2013 に Django の検索数が増えているのは、映画「Django Unchained」の公開があったからだと思います。
日本
このように、世界的にも日本的 にも人気のフレームワークになったということが分かります。
フレームワークとは?
フレームワークは一言で言うと、「アプリケーション開発を効率化するために、共通の機能や構造があらかじめ組み込まれた開発ツールの集まり」です。
ページや機能を作る際に、ほとんど全てのサービスでやるような初期設定をあらかじめ実装しておいてくれます。
メリット
開発効率の向上
フレームワークには、共通の機能があらかじめ実装されているため、基本的なコードをゼロから書く必要がなく、開発が早く進みます。
コードの再利用性
フレームワークには、よく使われる機能や構造が組み込まれているため、それらを再利用して簡単にコードを書けます。
保守性の向上
フレームワークは一般的に標準的な構造を提供するため、チーム内でのコードの理解や変更が容易になります。長期的な保守がしやすくなります。
セキュリティ機能の提供
多くのフレームワークには、セキュリティ対策(認証、データのバリデーション、XSS や SQL インジェクション対策など)があらかじめ組み込まれているため、安全性が向上します。
スケーラビリティ
フレームワークは、プロジェクトの規模に応じて簡単に拡張できるため、大規模なプロジェクトにも対応しやすいです。
コミュニティとサポート
人気のあるフレームワークは活発なコミュニティが存在し、ドキュメントやサポート、プラグインが豊富に提供されています。
テストの容易さ
多くのフレームワークは、自動テスト機能を備えており、アプリケーションの 品質を確保しやすくなります。
デメリット
学習コスト
フレームワークには独自の構造や規約があり、習得するのに時間がかかることがあります。特に新しいフレームワークを導入する際は、チーム全体での学習が必要です。
柔軟性の制限
フレームワークは一般的な開発ニーズに対応するため、標準的な機能や規則に従う必要があります。そのため、フレームワークの構造に縛られて、特殊な要件に対応しにくくなる場合があります。
パフォーマンスのオーバーヘッド
フレームワークには多くの機能があらかじめ組み込まれているため、特定のタスクにおいて、軽量な独自実装よりもパフォーマンスが劣ることがあります。特に小規模なプロジェクトでは、フレームワークの使用がオーバーヘッドを生む可能性があります。
バージョンアップや依存性の問題
フレームワークが頻繁に更新される場合、バージョンアップに伴う互換性の問題が発生することがあります。特に長期間維持するプロジェクトでは、フレームワークやその依存ライブラリの更新に注意が必要です。
依存度の増加
フレームワークに依存しすぎると、そのフレームワークに問題が発生したり、サポートが終了した場合に対応が難しくなります。また、フレームワークに特化した開発を進めると、他の技術への移行が難しくなることがあります。
不要な機能の導入
多機能なフレームワークでは、プロジェクトに必要のない機能も含まれていることがあり、その結果、コードベースが肥大化することがあります。
デメリットはありますが、楽にアプリケーション をリリースするにはフレームワークは必要だと自分は考えています。
どんなことができるのか?
基本的にすべてのことができると考えて良いです。
フレームワークや言語によって、「この処理がやりやすい」というものは存在し、適材適所に言語を選択することがベストではありますが、通常のアプリケーション開発において基本的な機能をつける上で Laravel だからできないというものは、ほとんどありません。
また、特異なケースで絶対に Python でしか実行できないようなパターンになった際、その処理だけ Python で書くような選択肢を持つことも可能です。
Laravel でできることの例
- ウェブサイト・ウェブアプリの構築
- ユーザー認証・セキュリティ機能
- API の構築
- データベース管理
- 自動テスト
- メール送信
- スケジュール管理とタスク実行
- ファイルのストレージと管理
- リアルタイムアプリケーション
- テンプレートエンジン(Blade)
- サードパーティとの連携(Stripe や Paypal など外部サービスと連携)
Laravel における開発プロセス
他のフレームワークたちと同様に、Laravel は、
- モデル
- ビュー
- コントローラ
の3つのプロセスに分かれる、MVC を採用しています。
Model とは?
モデルはデータの処理や管理を担当します。
データベースとのやり取り、データの保存、取得、更新、削除などのロジックが含まれます。
ユーザー情報、商品情報、ブログの投稿データなど、アプリケーションで扱う実際のデータを管理します。
View とは?
ユーザーに表示される部分を担当します。
つまり、ユーザーインターフェース(UI)の表示を管理します。
HTML、CSS、JavaScript などで、データをどのように画面に表示するかを定義します。
例えば、ウェブページ上に表示されるボタン、フォーム、リストなどの見た目の部分です。
Controller とは?
ユーザーからの入力やリクエストを受け取り、処理を行い、モデルやビューと連携します。
コントローラーは、モデルからデータを取得し、そのデータをビューに渡して画面に表示させます。
また、ユーザーが行ったアクション(ボタンのクリックやフォームの送信など)に応じて、必要なロジックを実行します。
例えば、ログインフォームのデータを受け取って、正しいユーザーかどうかを確認し、結果を画面に表示するというロジックを書くことができます。
流れ
- ユーザーがリクエストを送信(例:ページの URL にアクセス、フォーム送信)。
- コントローラーがそのリクエストを受け取り、必要に応じてモデルにデータの処理を依頼。
- モデルがデータを操作して結果を返す(例:データベースから情報を取得)。
- コントローラーがその結果を受け取り、ビューに渡してユーザーに表示させる。
MVC のメリット
- 開発の分業が容易:モデル、ビュー、コントローラーが分かれているため、異なる役割を持つ開発者が同時に作業しやすい。
- 保守性の向上:アプリケーションの機能や見た目を変更する際、それぞれのコンポーネントが独立しているため、影響範囲が限定されます。
- 再利用性:ビジネスロジ ック(モデル)と表示(ビュー)が分離されているため、ロジックを他の部分でも再利用しやすくなります。
このようなメリットがよく挙げられますが、「どこに何を書くのか」というのを決めやすく、例えば転職をして別の現場に行ったとしても、ある程度ルールが同じなのでやりやすいというのが 1 番のメリットだと思います。
Laravel のメインはバックエンドである
Laravel は主にバックエンド側のフレームワークです。
多少のフロントエンド機能はありますが、他のフロントエンドフレームワークと併用する方が楽に開発をすることができます。
例えば、React の Next.js や Vue.js の Nuxt.js はフロントエンドのフレームワークとして選択しやすく、これらのフレームワークに慣れている人も多いでしょう。
Laravel 初学者にとって選択すべきフロントエンド
選択肢が多いため、Laravel を初めて学習する人にとっては何を選択したら良いのか迷うことも多いはずです。
そんな時は将来の自分の目標をベースに選択すると良いと思います。
サーバー側のエンジニアになると決めている場合
この場合は、Laravel が提供している blade による学習を進めると良いです。
理由は、他のフレームワークを覚えるためにはその分時間がかかるためです。
Blade をベースにフロントエンドを書くのはほとんど HTML+CSS に近いので、最初のデータ取得や動的なリンクの指定に慣れることができれば、ほとんど HTML+CSS でフロントエンドを書くことができます。
フルスタックエンジニアになると決めている場合
この場合、フロントエンドフレームワークを使った方が良いと思います。
ですが、Next.js のようなフレームワークは覚えるのが大変ですので、部分的に React や Vue が書けるものを最初は選択するのが簡単で良いと思います。
自分は、Laravel のスターターを Breeze で作成し、Inertia フロントエンドで React を使用するのが、初心者にも優しく先を見越したフルスタックな学習方法だと思います。
入りたい会社がフロントエンドフレームワークを使っている場合
今すぐそのフレームワークと Laravel を使った学習を開始してください。
興味が沸いた技術は触るべき
少し触るだけでも、全く知らない状態と比べれば全然違います。
Nuxt.js と Laravel をプロジェクト分けてやってみようかなと思ったら、その構成でまずやってみることが大事だと思います。
転職における技術選定について
結局、会社ごとに方針は違いますし、当然ポートフォリオ作成後に興味を持った会社が「Vue を使っている人が欲しかったので」などと足切りされることもあります。
沢山会社はありますので、そういうことがあるのは割り切るしかありません。
大事なのは、自分の将来像から逆算して技術選定をできるかどうか、ということです。
例えば、「将来フルスタックエンジニアになりたいんです」と面接で言ったとします。
じゃあどうしてポートフォリオでフロントエンドのフレー ムワークにチャレンジしなかったんですか?と突っ込まれます。
人に言われたから・・・とかそんな回答だと落とされてしまいます。
しっかりと、自分の意思で将来像を決め、そこから逆算してポートフォリを作成することが一番大事です。
フレームワークを学習する方法
フレームワークはツールでありマニュアルを覚えれば誰でも使える
フレームワークの良いところは、使い方を覚えることで誰でも扱えるようになるということです。
当然プログラミングの経験者の方が理解する速度は初学者より早いことは間違いありませんが、初学者も時間をかけて覚えていくことによって使えるようになります。
時間を掛ける、粘る
フレームワークは一度できるようになると、自転車のようにずっと使えるスキルとして自分に残ります。
なので、簡単なエラーで数時間が溶けると確かに虚無状態に陥ることもありますが、これは誰もが経験しているところだと思いますし、これを解決できるのは時間をかけた人だけだと思います。
学習方法
前述の通り、自分が推奨する学習方法は「時間をかけてやり方を覚える」というのが前提としてあります。
「簡単に学べる!」とかそんな謳い文句の商材より最終的なスキルは上になるでしょうし、これから紹介するものと大差はありません。
動画で学習する方法(推奨)
自分はこちらの教材を推します。
定価だとすごく高いので、自分はセールの時などに購入します。
Udemy「Laravel10 と MySQL で作りながら学ぶ Web アプリケーションの基本」
なんとなく動画を見るのではなく、動画を見ながら一緒に自分の PC で動かすのが大切です。
この教材の良いところは、
総時間: 9 時間 58 分
と短時間で、初 めに学ぶ上で必要なものが網羅されていることです。
また、動画を推す理由は実際に画面を操作するのが見られるからです。
慣れてくるとテキストの方が必要な情報に辿り着く時間が早くなりますが、最初は動画の方が情報量が多いので良いと思います。
本で学習する方法
もともと自分はこの本を推奨していたのですが、少しバージョンも古くなってしまい推しづらくなってしまいました。
本は動画と違って誤植が起きやすく、1 文字でも違うとエラーになるプログラミングなのでハンズオン形式で手を動かして学ぶのにはあんまり向かないと思っています。
動画の場合、実際に動いたコードが目の前にあるので参考にすることができます。
PHP の基礎構文を先に学ぶ必要があるか?
必要ないと思います。
Laravel を覚えながら一緒に PHP の構文を覚えると良いと思います。
結局構文を先に覚えようとしても使い場所が分からないといまいちピンとこないと思いますし、構文を先に覚えたからと言って Laravel の学習が捗るわけではないです。
- ハンズオン形式でとりあえず動くコードが書けたら次に進む
- 一度やったところには戻らず、とりあえず最後までやる
というやり方で進めてみてください。
この後の学習方法は?
自分が作りたいものを作るのがベストです。
自分のアプリケーションを作ってみることにチャレンジするのが大事です。
まとめ
以上、初心者向けに Laravel についてまとめてみました。
Laravel はとても使いやすく、需要もあるのでスキルとして身につけて損はないと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。